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【 人形芝居展と講演会 】
人形芝居展と講演会 大阪毎日新聞社後援・主催
marionnette 2巻 p188 1931.8.18
大阪毎日新聞社後援、本協会主催の「人形芝居展覧会」を、去る五月十四日より五日間大阪白木屋楼上に開催した。その節は、谷崎潤一郎氏、藤堂献三氏、奥村信太郎氏、尾崎清次氏、福島宗助氏、斎藤清二郎氏、布施勝治氏、山口吉郎兵衛氏、安住伊三郎氏,森川喜助氏、寺川信氏等、諸家秘蔵のものを初めとして、松竹、文楽座、及び同座の吉田栄三氏、桐竹門造氏所有の逸品出展の光栄に浴し、開期中罕観の盛況を呈し、斯界に稗益する所多きを感ぜしめた。尚、大阪のトンボ座の舞台と人形、柿谷華王子氏、南江二郎の爪哇人形、本協会の資料写真展等も人目を引いた。それを機として大毎主催、同社講堂で、五月十六日夜講演会が開催され、和気大毎購演部長の紹介で、木谷蓬吟氏の「大近松論」桐竹門造氏の芸談(人形実演)等があり聴衆堂に満ち、西村真琴博士、坪内士行氏、石割松太郎氏等の顔も見えた。
左の覚書項目は当夜配布した南江二郎の講演「各国の人形芝居」のものである。