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「『近松語彙』という辞書のような本がありまして、手元から離さないのですが、これによると「五々八々知死期」は、当時、人の死ぬ時刻は定まっていると信じられていて、それは潮の引く時。心中を決心したのが、・・・・ ・・・それで「五々八々知死期」。夫婦は夕方六時から八時までに家を出てますから、一番近い知死期は戌に当たる、と『近松語彙』に記されています。」(高木浩志『四代越路大夫の表現』p165)